「我が家」の10のこだわり
「ずっと我が家 上溝本町」では、1996年オープンからのコスモスセンターをご利用いただいた多くの方々の「声」「願い」そして職員の声をあらゆることに反映させる努力をしています。
その一端を「10のこだわり」としてご紹介します。
声1.「施設」には行きたくない
声2.とうとう預けられてしまった…ここはどこ?
声3.やることがなくて退屈だ
声4.誰かに干渉されず一人で自由に過ごしたい。いつも大勢の中にいるのは嫌だ
声5.外に出たい
声6.靴をぬいで足をのばしたい
声7.鍵をかけたい
声8.ショートステイに行くと機能低下する
声9.美味しいご飯を食べたい。美味しく食べてほしい
声10.もっと自分のことをわかって
声1 「施設」には行きたくない
「介護」が必要になった時、何かの事情でショートステイを使う時、誰でもが思うことです。
私たちは、ご利用者が『泊まってみたくなる』ショートステイを目指し、庭園・建物の外観・建物内の設えなどに『馴染み感』『居心地』『ぬくもり』を追求しました。目指したのは「和風ペンション・ちょっとした旅館」です。
声2 とうとう預けられてしまった…ここはどこ?
淋しさと不安と混乱でつぶやかれます。不快な表情をされます。それは様々な症状を悪化させてしまいます。
私たちはしっかり、ご本人の寂しさや不安、混乱に向き合います。
建物の「馴染み感・居心地・ぬくもり」に加え、実践の中から生み出した「我が家サイクル」で不安や混乱を軽減します。
声3 やることがなくて退屈だ
ショートステイを利用された多くの方々の声です。
どのような心身の状態でも「楽しい」「わくわく」は元気の源です。
おひとりお一人に合わせたプログラムを用意し、建物内のあちらこちらに活動のスペースを用意しました。 |
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声4 誰かに干渉されず一人で自由に過ごしたい。
いつも大勢の中にいるのは嫌だ
ショートステイやデイサービスを利用される方からこんなご意見がありました。私たちは建物内に「人の目を気にしない」空間をあえて創りました。
時には「ワッハッハ」と大勢で、時には一人で気兼ねせず自由に過ごせる場所。お一人おひとりの『居心地』を追求します。
声5 外に出たい
自宅でも外出先でも、どこにいても「外を眺めたい・ぶらっと散歩をしたい」これは誰もが思う「ふつう」の願いです。
私たちは建物のどこからでも外の景色を眺められ外へ出られるようにしました。
四季を彩る、桜の大木・しだれ桜・大島桜・ザクロや梅の老木・もみじ・紫陽花・芍薬など、散歩をするだけで会話がはずみます。
声6 靴をぬいで足をのばしたい
足をおろしたまま長時間過ごすと足がむくみます。
私たちは小さな畳のスペースを用意しました。ゆっくり足をのばしてみてください。冬はこたつもいいですね。
声7 鍵をかけたい
知らない人に勝手に部屋に入ってこられるのはいやだ。部屋を出るときには鍵をかけた方が安心。
私達は時間をかけて話し合いました。その結果すべての部屋に鍵を付けました。
ホテルや旅館に泊まった時、「鍵をかける」のは「ふつうのこと」です。
介護を必要とされる方も気持ちは一緒。部屋を出るときは「鍵」をかけ、安心して「我が家の活動プログラム」を楽しんでいただきたいと考えました。
声8 ショートステイに行くと機能低下する
ご家族やケアマネージャーの皆様からのご意見です。
私たちはリビングや廊下、共有スペースに「しっかりとした家具」を配置しました。 ご自宅と同じように「つかまりながら歩く」ための工夫です。 居室内は泊まるご利用者に合わせ動きやすいよう家具の配置を調整します。 |
声9 美味しいご飯を食べたい
美味しく食べてほしい
「食事を美味しく食べる」ことは元気の源。ご本人はもちろん、料理をつくる職員も、食べることに関わる職員も、共通の願いです。
私たちはお料理を用意する場所とご利用者様に召し上がっていただく場所を「カウンター」でつなぎました。
ご飯の炊きあがる香り、味噌汁の匂い、職員が目の前で盛り付けます。
時にはご利用者様と一緒に「美味しいものを作りたい」そんな期待を込めています。
声10 もっと自分のことをわかって
すべてのご利用者様のお気持ちです。
私たちは「我が家プロジェクト」で長い時間をかけ話し合いました。その結果、私たちが目指すケアは「お一人おひとりをよく理解することから始まる」という原点に戻りました。そのため、ご利用者に出会ったその時から始まる「アセスメント」「記録」「ケアの実践」「活動プログラム」という一連のシステムを創りました。